2024.10.30
インドネシアの文化と社会
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人事採用担当がおさえておきたいインドネシアの教育制度のポイント

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特定技能人材を探す際、対象となる求職者の出身国の教育制度を理解することは、効果的な採用活動を進めるための重要なステップです。特に日本とインドネシアの教育制度にはいくつかの違いがあり、これらを理解することで、適切な人材選定や採用後のサポートがしやすくなります。ここでは、インドネシアの教育制度と日本との主な違いを交えながら、特定技能人材を採用しようとしている人事担当者が押さえておくべきポイントをご紹介します。

基礎教育と進学の流れ

インドネシアの教育制度は、6-3-3制(小学校6年、中学校3年、高校3年)を基本としており、9年間の義務教育が課されています。この9年間には日本と同様に小学校(SD: Sekolah Dasar)と中学校(SMP: Sekolah Menengah Pertama)が含まれ、全ての子どもが基本的な読み書き、算数、自然科学、社会科学といった基礎的な学力を身につけることが求められます。

基礎教育修了後は、高等学校(SMA: Sekolah Menengah Atas)または職業高等学校(SMK: Sekolah Menengah Kejuruan)のどちらかに進学する選択が行われます。ここでの進路選択が将来のキャリア形成に大きく影響します。

SMAは日本の普通科高校に相当し、大学進学を目指す学生が通うことが一般的です。文系、理系、社会系などに分かれて専門的な学習が進められ、インドネシアの大学入試で必要とされる科目に重点を置いた教育が提供されます。特に国立大学や有名私立大学を目指す学生は、入試対策に力を入れて学習を進めることが多く、SMAでの成績が進学先を左右することが一般的です。

一方で、SMKは日本の職業訓練校や専門学校に近い教育機関であり、技術的なスキルや職業訓練に重点を置いています。ここでは、エンジニアリング、ホスピタリティ、観光、農業、情報技術(IT)など、特定の職業分野に関連する実践的な教育が提供されます。SMK卒業生は、卒業後すぐに就職することが一般的であり、技術職や専門職で即戦力として活躍することが期待されています。特に、インドネシアでは経済発展に伴い、製造業やIT分野でのスキルを持った人材の需要が高まっており、SMKの卒業生はこれらの産業において重要な役割を担っています。
 

大学進学と入試制度

インドネシアでは、大学進学を目指す学生の多くがSMA(普通高校)を卒業して進学するため、SMAの卒業生が大学進学者の大部分を占めます。SMAでは大学入試に向けた一般教養や専門分野の知識が教育され、大学進学のための基盤を築きます。

インドネシアの大学入試は、大学ごとに異なる入試制度が存在し、特に国立大学への進学は非常に競争が激しいものとなっています。国立大学に進学するためには、SBMPTN(Seleksi Bersama Masuk Perguruan Tinggi Negeri)と呼ばれる共通試験の結果が重要です。この試験は、インドネシア全土の大学志願者が受けるものであり、日本の共通テストに類似しています。SBMPTNの成績に加えて、各大学が実施する個別試験が合否を決定する際に考慮されます。

国立大学はインドネシアでも特に名門とされ、進学するのは非常に難しいとされています。多くの学生が国立大学を目指して厳しい競争に参加しますが、合格率は非常に低く、限られた優秀な学生のみが進学することができます。特に、ジャカルタやバンドンなどに位置するトップ大学は、インドネシア国内外で非常に高い評価を受けており、これらの大学に進学できる学生は学問的に優れた人物と見なされます。

一方、私立大学にも多くの学生が進学します。私立大学の入試制度は国立大学ほど統一されておらず、各大学が独自の基準で学生を選抜します。私立大学の中にも、トップクラスの私立大学も存在し、これらの大学では厳しい入試が課せられることもあります。
 

就職とキャリア形成

インドネシアでは大学のブランド力が就職において非常に重要です。特にトップ大学を卒業した学生は、ホワイトカラー職に就く機会が多く、国際的な企業や大手企業では卒業大学が重要視される傾向があります。これに対して、中堅大学や地方大学の卒業生は競争が激しく、就職市場で不利になることが多いです。この学歴社会の特性を理解しておくと、優秀なインドネシア人材を選定する際に、その学歴や卒業大学の評価を適切に判断できるでしょう。

 

職業訓練と技術系人材の採用ポイント

インドネシアの職業高等学校(SMK)では、特定の技術や職業スキルに重点を置いた教育が行われており、卒業後は即戦力として就職する学生が多くいます。特に、製造業や技術系のスキルを持つ人材は、日本の企業にとっても非常に価値があります。日本では、専門学校卒業者や職業訓練を受けた学生が多く活躍しているのと同様に、インドネシアでも実践的なスキルを持った人材が豊富であることを理解し、技術系人材の採用を積極的に進めることができます。

 

特定技能人材について知りたい方は、以下の記事をご参照ください。 

特定技能人材とは 

 


特定技能人材について知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
特定技能人材とは?海外からの即戦力を求める日本企業に最適な選択肢

まとめ

インドネシア人の特定技能人材を採用する際に抑えておきたい教育制度のポイントとしては、有名大学の卒業生が高く評価される学歴社会や、職業訓練を通じて技術系の人手不足を解消できる豊富な人材の存在が挙げられます。インドネシアから特定技能を持つ人材の採用を検討する場合、学歴だけでなく、実践的なスキルや経験も重視し、適切な評価判断を行うことが重要です。

さらに、インドネシア人材が持つ多様なスキルや、国際的な視野を持った人材は、人手不足を抱える日本企業の競争力を強化するためにも非常に有益です。教育制度の違いを理解し、海外人材の採用に興味がある企業は、特定技能人材を活用した適切な採用戦略を構築することで、インドネシアの優秀な人材を最大限に活用できるでしょう。

 

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